男性介護士の平均年収は384万!給料事情や年収増まで徹底解説

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介護の仕事に興味を持っている男性が気になるモノ、その最たるものが年収です。

実は全国平均での男性介護職員の年収は、384万円となっています。

ここで気になるのは、

  • 「平均値は分かったけど、実際にはどのくらいもらえるの?」
  • 「介護って女性の職場というイメージが強いけど、年収の差はどのくらいあるの?」

というリアルな情報ではないでしょうか。

他業種から転職を考えている方にとっても、今の年齢からだとどのくらいの年収が見込めるのか?というのも気になるところ。

一生骨を埋めるに値するだけの年収を得られるのか?

給料が安い印象が強いだけに、不安を感じている方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回は、「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」を元に、男性介護士の年代別年収や男女の年収の差、実際に筆者の体験に基づいた給料事情まで詳しくご紹介していきます。

最後には少しでも年収を上げる方法についてもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

1.男性介護士の平均年収は384万円

「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、男性介護士全体の平均年収は約384万円 です。(※月給・常勤の場合で賞与等の一時金を含む。以下同)

賃金が低いと言われる介護職ですが、国が『処遇改善加算』の仕組みを始めてからは毎年上昇を続けています。

令和元年10月からは更に給料を上げるための『特定処遇改善加算』の制度も始まりました。

今後はますます年収アップが望めます。

さて、介護士を目指そうとしても、その年代によって年収には差が生じています。

この章では、同資料から年代別の年収についても、詳しくご紹介していきましょう。

1-1.10代・20代男性介護士の平均年収は344万円

10代・20代の男性介護士の場合、月給の平均は28.7万円です。

これを年収に換算すると344.3万円となります。

20代後半となると業務経験が加味され、介護福祉士や介護支援専門員といった資格を取得することにより給料アップを見込めます。

1-2.30代男性介護士の平均年収は391万円

30代男性介護士の場合、月給の平均は32.6万円です。

これを年収に換算すると約391万円となります。

就職して間もない20代までに比べ、30代になると経験が増した分だけ基本給が上がります。

バリバリ仕事をこなし、夜勤にも入ることによって夜勤手当も加算されます。

また、結婚し子供が生まれたり、両親が定年を迎えて自身の扶養に入ったりする等、ライフステージが変化しやすいのも特徴です。

扶養手当や住居手当も受けるようになり、更に年収が上がりやすくなります。

1-3.40代男性介護士の平均年収は412万円

40代男性介護士の場合、月給の平均は34.3万円です。

これを年収に換算すると約412万円となります。

調査したところでは、40代が平均年収のピークでした。

40代になると現場のリーダーとして勤務したり、介護主任として昇進したりするといったことが多くなります。

昇進して肩書きがつくと、役職手当だけでなく給与の等級がランクアップして1回あたりの昇給幅も大きくなっていく特徴があります。

例えば、私の会社では介護主任になると月額7,000円の主任手当がつきます。

また、定期昇給に関して言うと一般職員の場合は年収換算で49,500円ですが、介護主任になって給与等級が上がると74,250円となります。

このように、40代は昇進による年収大幅アップの機会が多い年代ですので、年代別年収の最高額になっていると考えられるのです。

1-4.50代男性介護士の平均年収は377万円

50代男性介護士の場合、月給の平均は31.4万円です。

これを年収に換算すると約377万円となります。

法人ごとに違いはありますが、55歳を過ぎると給与規定に応じて昇給額が少なくなることがあります。

また、年齢的なものによる体力の衰えや腰痛などにより夜勤が難しくなるため、夜勤手当が減少する傾向があることも原因として考えられます。

40代男性同様、実はこの年代で早期退職した方の再就職や、未経験で転職してくる方も多いため、ずっと同じ職場で働き昇進を重ねてきたベテラン介護員との差が如実に表れる年代でもあります。

1-5.60代以上の男性介護士の平均年収は326万円

60代以上の男性介護士の場合、月給の平均は27.2万円です。

これを年収に換算すると約326万円となります。

60代といってまず誰もが思いつくのは定年退職。

『60歳になると定年退職』との印象は未だに強いですが、実は2013年に「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法)」が改正されたことによって、定年退職年齢の引き上げや再雇用に関する規定を整備することが義務付けられました。(厚生労働省ホームページより)

この法改正により、60代以上の男性介護士には

  1. 60歳の定年後再雇用により給料が下がった人
  2. 65歳の定年まで高い給料を維持できている人

この2つのパターンが発生しています。

つまり、60代以上の男性介護士も給料の高い人、低い人の差が大きく生じている年代と言えるのです。

2.男性介護士と女性介護士の年収差は33万円

先にお示しした通り、男性介護士の平均年収は約384万円です。

それに対し女性介護士の平均年収は約350万円となっているため、その年収差は約33万円になります。

「平成30年度 介護労働実態調査」によると、

  • 【管理者の男女比】45.5%:52.2%
  • 【労働者の男女比】19.7%:77.7%

となっています。

この比率の違いは男性の方が、より給料が高い管理者に就きやすい傾向にあることを示しています。

男性の育休取得が注目されている昨今ですが、女性は結婚・出産で仕事休まざるを得ないことが多いため、どうしてもキャリアアップの点では不利になってしまいます。

また、男女比では女性が圧倒的に多いため、逆に男性介護士は注目されやすいです。

このようなことから、年収アップに直結するキャリアアップという点では男性の方が有利と考えることができるのです。

3.【番外編】介護士歴15年の僕が語る男性介護士給料事情

私が介護の仕事についたのは22歳の時です。

その時の月収は総支給額で17万円程度。手取り額は13~14万円くらいでした。

ボーナスが1年で2ヶ月分程度でしたので、年収にすると238万円でした。

37歳となった現在は、在宅ケアマネとして勤務しておりますが、毎月の手取り額は17~18万円くらいです。そこにボーナスを加算すると、年収で420万程です。

私の法人は、介護員からケアマネに異動となっても『昇進』ではなく『職種変更』という扱いなので、ケアマネでも介護員でも変わりません。

むしろ夜勤がなく、前述の処遇改善加算も対象外。

同法人内で同い年のベテラン介護職員は、軒並み年度末に15万円程臨時ボーナスを貰っていました。私より高い年収になっているでしょう。

ケアマネより介護職員の年収は低い、というのが兼ねてからの定説でした。

まだ公的な統計は示されていませんが、令和元年10月に開始された特定処遇改善加算が始まってからは逆転現象が起きており、実情としてはケアマネより介護職員の方が年収が高くなっていると考えられます。

「平成30年度 介護労働実態調査」で調査された事業所状況別所定内賃金によると、月給の者の場合NPO法人は21.0万円/月、社会福祉法人は23.8万円/月となっていました。

先にご紹介した平均年収と比較すると、当時は相当な平均以下だったんですね。

平均以下であったのは所属している法人の違いが大きいと考えられます。

最初に勤務していたのはNPO法人でした。通所介護や訪問介護等の事業を小規模で運営していた法人です。

現在は特別養護老人ホームや養護老人ホームを主体とした、地元でも大きな社会福祉法人に勤めています。

データにも示されている通り、年収が上がったのは社会福祉法人に転職したことが大きかったと考えています。

今でも当時を振り返り、どうすれば給料が上がっただろうか?と考えることがあります。

しかしNPO法人は運営規模が小さく、年収面で不利なのはやむを得なかったと感じています。

最初から今の社会福祉法人に入職できていれば、もう少し高い給料を貰えたのではないでしょうか。

逆に、早い段階から介護福祉士や介護支援専門員の資格を取得したことによって、順調にキャリアアップを果たし、昇給を重ね、現在は平均年収以上の金額を得ています。

また、私は大学生の段階で社会福祉主事任用資格を取得していましたので、初めから生活相談員としての肩書が付いていたことも有利に働いています。

キャリアアップのために重要な介護支援専門員の受験資格を得るためには相談業務の経験が必要ですので、間接的にですが社会福祉主事任用資格の取得も大きいものがありました。

今から介護士への転職を検討している読者の皆様、この業界で重要なのは資格です。

まずは介護福祉士を取得するために必須の実務者研修を受講しましょう。

この研修でスキルや知識を学び、実務経験が3年になると介護福祉士の国家試験を受けることができます。

また、時間的・金銭的に余裕が出来たら、社会福祉主事の資格を取得することもおススメです。

社会福祉主事の資格があると、介護職員より給料が高い生活相談員を目指すことが出来るだけでなく、この資格により相談業務を行うと介護支援専門員の受験資格を満たすことにもなります。

4.男性介護士として給料を上げるための5つの方法

それでは、具体的にどうすれば男性介護士として給料を上げることが出来るのか?そのポイントを5つご紹介します。

それぞれについて解説していきましょう。

4-1.夜勤をする

特別養護老人ホームやグループホーム等の夜勤がある施設に勤務している場合は、夜勤に入ると給料が上がります。

施設によって違いはありますが、1回あたり2,000~5,000円程度の夜勤手当を貰うことができます。

週1回のペースで夜勤をすると、月額で8,000~20,000円程度の収入アップです。

年収換算すると96,000~240,000円程度のアップとなります。

少しでも高い年収を目指すのであれば、夜勤手当をどのくらい貰えるかという目線で転職先を検討するのも一手です。

4-2.管理職としてキャリアップを図る

大幅な年収アップを目指すのであれば、管理者を目指すことがおススメです。

「平成30年度 介護労働実態調査」によると、男性管理者の月給の者の平均は40.3万円/月です。(資料編P172)

対して介護士の中で最も給料が高い40代男性では34.3万円/月でした。(第1章参照)

ただし当然のことですが、いきなり管理職になれるわけではありません。

  • 介護支援専門員
  • 認知症介護実践者研修
  • 管理者研修

等の資格を取得しながら経験を積んで一段ずつ昇進を重ねていくことが必要です。

まずは介護職員の基本となる介護福祉士の取得をキャリアアップの第一歩と捉えましょう。

4-3.特養などの給料が高い施設形態に転職をする

介護施設には特別養護老人ホームやデイサービス、訪問介護など様々な施設形態があります。

その中でも給与には差があり、最も平均給与が高いのは特別養護老人ホームです。

「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」のP65を参照すると、最も給料が高いのは特別養護老人ホームとなっています。

続いて介護老人保健施設、ホームヘルパーと続いています。

施設種別給与月額(常勤・月給の者)
特別養護老人ホーム33.2万円
介護老人保健施設31.7万円
介護療養型医療施設28.5万円
ホームヘルパー29.2万円
デイサービス26.3万円
グループホーム27.6万円

即効性の高い年収アップを目指した転職先としては、特別養護老人ホームが最有力と言えます。

特養で働く介護士の給料事情を徹底解説!

特養で働くことを少しでも考えている場合は

  • 特養に勤める介護職員の平均年収
  • 元特養職員の私が語る給料事情

を『【体験談】特養の平均年収は398万円!特養の給料と他施設を比較』で徹底解説していますのでご参考ください。

4-4.社会福祉法人などの給料が高い法人格の施設に転職をする

介護保険サービスの運営主体にも様々な法人がありますが、法人格で給与を比較したときに最も高いのは地方公共団体となっています。

「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」のP76を参照すると、法人格で最も給料が高いのは地方公共団体で36.2万円/月。

続いて社会福祉法人の32.1万円/月、医療法人の30.0万円/月となっています。

地方公共団体が直接運営している施設自体が少ないため求人としてはかなりレアですが、公務員の扱いであるため雇用の安定も確保されています。

競争率はかなり高いですが、もし見つけたときは必ずチェックしましょう。

堅実に給与アップを目指すのであれば、求人数が多く平均給与も地方公共団体に次いで高い結果を示している社会福祉法人がおススメです。

4-5.処遇改善加算、特定処遇改善加算を算定している事業所に転職する

給料の高い施設の指標の一つとなるのが処遇改善加算や特定処遇改善加算を算定している事業所です。

給料アップを目指して転職するのであれば、これらの点にも着目しましょう。

処遇改善加算とは介護職員の給料アップや労働環境整備等を目的とした制度であり、基本的には交付されたお金は全て介護職員の給料アップに使うことが義務付けられています。

特定処遇改善加算とは、「介護職の給料を月8万円アップすることを目指します!」と政府が大々的に打ち出したことが記憶に新しい、令和元年10月から始まった制度です。

特にベテラン介護職員の更なる給与上乗せを目的としています。

特定処遇改善加算についてはまだ始まったばかりの制度で統計がありませんが、「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、処遇改善加算を算定している事業所は全国の施設の91.1%です。

直接介護職員の給料アップに繋がるこの制度ですが、残念ながら事業所によっては加算率が低いところや、そもそも加算を算定していない事業所があります。

そのため、少しでも高い年収を得ることを目指すのであれば、転職先として気になる施設が『処遇改善加算』と『特定処遇改善加算』をどちらも算定しているか”をチェックするのも重要なポイントとなります。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。

男性介護士全体の平均年収は384万円でした。

公的なデータで見ると40代男性の平均給与が最も高くなっていました。

また男性と女性の給与の差は約33万円です。

単純に男女の違いで給与に違いがあるわけではありませんが、

労働者比に対して給料が高い管理者の比率を見ると、男性が管理者になれる確率が高かったことから、男性と女性の平均給与で比較すると男性の方が高い結果になったことが分析できました。

男性介護士として給料アップを目指すためには、

この5つがポイントとなります。

年収面では女性より男性の方が有利です。

また、介護の現場は女性が圧倒的に多いですが、だからこそ男性介護士は注目され重宝もされます。ぜひ、介護職への転職を検討してみて下さいね。