【3K】介護職はきつい仕事?大変だと思うことを元介護士が7つ解説

介護士,きつい
  • 「介護職ってきついの…」
  • 「介護職は大変なイメージがある…」

あなたは今こんな悩みを抱えていませんか?

事実、介護職には、3K(きつい、汚い、危険)という言葉が世間から注目をされているように思えます。

果たして本当に介護職は、きつく、大変な職業なのでしょうか。

この記事では、実際に9年間介護士の仕事を経験した私が介護業界で働いてみて、きつく、大変だと思ったことを7つ解説をしました。

  • 人間関係
  • 収入
  • 職場の運営方針の違和感
  • 重労働
  • 夜勤
  • 社会的地位
  • 人手不足

9年間の体験談を元に執筆をしてあるので、非常に生々しい内容となっているので参考になるかと思います。

きつく、大変なことがたくさんありながらも、介護職には良いところがたくさんあります。最後には、介護職のやりがいについても解説をしているので、ぜひ最後まで読んでみてください。では解説をしていきます。

1.介護業界がきつい・大変なのは本当?介護職のきついと思うこと6選

厚生労働省のデータによると、介護職を離職した理由には以下のようなものが目立ちました。

参考:介護人材の確保について

このような理由からも介護職の大変さが分かりますが、介護職がきついと感じる理由には、私自身体験したこととして、上記以外にも以下のようなことが考えられます。

では、これらについて簡単に解説していきましょう。

1-1.人間関係

人間関係のトラブルが原因で、介護職を精神的にきついと感じる人は多いです。介護業界には、さまざまなバックグラウンドを持った人が集まります。

筆者が勤めていた施設にも、介護士を目指して大学で学んだ人や別の業界から転職してきた人、働ける会社がなくて仕方なく介護士になった人など、さまざまな人がいました。

介護職に対する熱意も人それぞれ異なるため、介護業務を通して度々スタッフ間のトラブルが起こることも……。

お互いが気持ち良く働くためにも、仲の良いスタッフや上司に相談してできるだけ早く解決できるよう歩み寄ることが大切です。

また、介護職には、職場での人間関係以外にも利用者さんやその家族との人間関係もあります。

同僚や上司との関係性が良くても、どうしても相性の合わない利用者さんや家族との関わりがストレスとなり、介護職がきついと感じるきっかけになってしまいます。

利用者さんや家族との関係性がストレスになる場合も、一人で抱え込まず、上司や同僚に相談して関わる機会を減らしてもらうなどの相談をしてみてください。 

1-2収入

収入が低いことも、介護職がきついと感じる原因のひとつです。

給料が少ないことで知られる介護業界ですが、他職種と比べるとその差がよく分かります。

厚生労働省のデータをもとに、他職種との平均給料を比べてみましょう。

※介護職は「医療・福祉」に含まれます。

主な職種平均年収
建設340万3,000円
製造311万4,000円
通信386万円
金融・保険382万7,000円
教育・学習支援398万6,000円
医療・福祉293万7,000円

参考:平成30年賃金構造基本統計調査の概況

このように介護職は他職種と比べても平均年収が低い業界です。

しかし、介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネジャー)などの資格を取ったり、役職に就いて役職手当をもらったりすることで、介護職を続けながら給料を上げることも可能です。 

1-3職場の運営方針の違和感

職場の運営方針に対する不満も、介護職がきついと感じる要因になります。

例えば、スタッフの人手が足りていないにも関わらずスタッフの人数に見合わないたくさんの利用者さんを受け入れたり、「一人一人がゆったり過ごせる環境を作る」と謳っているにも関わらず利用者さんが穏やかに過ごせるスペースがないなど、職場の方針に納得できない場合があります。

筆者自身も職場の運営方針に不満を抱きながら働くことをきついと感じた経験があります。

職場を選択する際には、施設の運営方針が自分の理想の介助や思想と合致しているのかを確認することが大切ですね 。

1-4重労働

介護職がきついと感じる理由には、重労働の多さも考えられます。

身体の不自由な利用者さんをベッドから車椅子へ移乗したり、自分で入浴ができない利用者さんの入浴をサポートしたり、自分で排泄ができない利用者さんのおむつを交換したりと、介護業務の多くは重労働の身体介護です。

筆者も、自分より体格の大きい男性の利用者さんの歩行を支えたり、移乗を行ったりとさまざまな身体介護を経験しました。スタッフの中には、身体介護がきっかけでヘルニアや腰痛を患ってしまった人もいます。

身体介護が全くない介護施設はありませんが、体力面で自信のない場合はデイサービスのように比較的身体介護が少ない施設で働くのが良いでしょう。

デイサービスには、介護度が低くほとんど自分でできる利用者さんも多く通うため、特養のように介護度が高い利用者さんが多い入居型の施設に比べると身体介護が少ない傾向にあります。

1-5夜勤

夜勤も介護職がきついと感じる理由のひとつです。

体力面で夜勤が辛い場合は、デイサービスや訪問介護など夜勤のない施設で働くことをおすすめします。

筆者はデイサービス・訪問介護のどちらも経験がありますが、夜勤がないことで生活リズムが整うので、働きやすかったことを覚えています。

「夜勤がきつい」と感じたら、ぜひ日勤のみの施設を選んでみてください。

1-6社会的地位

介護職がきついと感じる理由には、給料の低さや門戸の広さなどを理由に社会的地位が低いと見られやすいことも考えられます。

介護職は、無資格や未経験でも働くことが可能です。

したがって、医師や看護師、調理師などのように資格や実務経験を必要とする職業と比べると専門性が低いというイメージを持たれやすい仕事でもあります。

しかし、介護職にも介護技術はもちろんのこと、認知症に関する知識やさまざまな療法など、学ぶことがたくさんあります。

これらもしっかりと身に付けることで、自分に自信が持てるようになり、周りからのイメージが気にならなくなりますよ。

筆者も、介護福祉士の資格を取得したり、介護食や音楽療法など関心のある分野の社内勉強会に参加したりすることで自分自身のスキルアップを図り、自信を持てるようになりました。

1-7人手不足

職場の人手不足が原因で介護職をきついと感じることもあります。

たくさんの利用者さんがいるのに対応する介護士の人数が少なければ、ひとりあたりの仕事量が増えて体力面でも負担が大きくなります。

筆者の勤めていた施設でも、人手不足による負担を理由に退職してしまうスタッフがいました。

各施設も求人広告を出すなど人員確保を行っていますが、なかなか応募者が集まらない場合は、働いているスタッフが自分の休憩時間や休日を削って働かなければなりません。

より人手が多く、自分自身が、人の2倍働かなくても良いような施設へ転職をすることも選択肢の一つです。

未経験から介護職に就業をする人の増加、介護職の離職率低下が望まれます。

では、ここでご紹介した内容をまとめてみましょう。

介護職がきついと感じる理由対応策
人間関係仲の良いスタッフや上司に早めに相談する
収入が低い資格取得や役職就任など給料アップを目指す
職場の運営方針に不満があった理念や運営方針と自分の理想が合致している施設を選択する
重労働が多い比較的身体介護が少ないデイサービスで働く
夜勤があるデイサービスや訪問介護など夜勤のない施設で働く
社会的地位が低いと見られやすい資格の取得や社内勉強会への参加などのスキルアップを通して自信を付ける
人手不足人手が足りる施設への転職を考えてみる

2.【体験談】私が介護業界で働いて、きついと感じたこと

2-1.きついと感じたこと【時間管理・悪天候時の移動

匿名さんからの口コミ

関西在住・T.Mさん

(31歳)

訪問介護事業所で訪問ヘルパーとしてパートタイムで働いていた時の体験談です。

私は主に平日の朝8時半から夕方5時頃までの間で、曜日によって2~5名の利用者さんを担当していました。そこで私がきついと感じたのは、「時間管理」「悪天候時の移動」です。

ひとつ目の「時間管理」からお話しますね。

利用者さんの自宅への訪問時間は契約によってあらかじめ決まっているため、遅刻は厳禁。けれど、利用者さんも人間なので、毎週必ず同じペースで食事が進んだり、排泄がある訳ではありません。

前の訪問先でトラブルがあれば退室するのが遅れてしまうこともあるため、訪問予定が詰まっている日には常に時計と睨めっこをしながら焦りを感じていました。

トラブルの内容は様々ですが、具体的には

  • 退室間際に利用者さんが失禁してしまい掃除をしなければならなかったり
  • 介助の必要な利用者さんが便秘気味でなかなかトイレから出てこられなかったり
  • 気分が乗らずになかなか食事が進まなかったり

なんてことがありました。

また退室時間が遅れると次の訪問先までの移動時間が短くなるため、自転車を飛ばすこともしばしばありました。

でも、大幅に遅れてしまいそうな時は焦らずに事務所の上司に電話で報告して、次の訪問先の利用者さんに遅れることを伝えてもらったり、別のヘルパーに代行をお願いしたりしていました。 

訪問ヘルパーならきっと誰もが体験したことがあると思いますが、「悪天候時の移動」も大変だと思いました。

利用者さんによっては、ヘルパー不在では自分で起き上がったり、トイレに行ったり、食事をしたりできない人もいます。なので、雨の日も風の日も、必ず訪問しなくてはなりません。

数年前に関西地域に大型の台風が上陸した時も、雨ガッパを着て何件も自転車で訪問しました。雨ガッパを着ていても、雨風が強い時には濡れてしまいます。

訪問予定が詰まっている時は、何度も濡れた冷たい雨ガッパを着て移動しなければいけないので、本当に大変でした。

訪問件数が少ない日は、時間に余裕を持って家を出て歩いて訪問したり、バスや電車を利用したこともありました。

悪天候時の移動はとても大変ですが、今は高機能のレイングッズや、可愛いデザインのレイングッズなどもたくさん売っているので、雨の日専用のお気に入りグッズを買って気分を上げていました。

2-2.きついと感じたこと【スタッフ同士で介護方法を統一化すること

匿名さんからの口コミ

関西在住・S.Oさん

(42歳)

私はデイサービスに8年間勤めていました。
私が特にきついと感じたのは、「スタッフ同士で介護方法を統一化すること」でした。

来所する利用者さんは、それぞれ一人一人にさまざまなこだわりを持っておられます。

例えば

  • 席は必ずここがいい
  • 食事のときは必ずスプーンを付けてほしい
  • 身体を洗う順番はこうしてほしい

など日常生活に関する小さなものから

  • 麻痺があるから必ずこの部分は動かさないでほしい
  • 自由に足が動かないから、階段を上る時は必ず右足から支えてほしい
  • 酸素ボンベを使用しているから、必ず○時になったら残量を確認してほしい

など、一歩間違えれば利用者さんの安全に関わるものまで、さまざまです。 

デイサービスでは、シフト制で毎日スタッフのメンバーが変わるため、いつも同じスタッフが同じ利用者さんのサポートをする訳ではありません。

なので、「誰が対応しても同じように介護できること」がとても大切なんです。

けれど、約20人ものスタッフ間で情報を共有するのは難しく、週に1日しか出勤しないスタッフに情報が行き届いていなくて間違った対応をしてしまってクレームにつながったこともありました。

また、介護業務に対する熱意もスタッフによってバラバラであることも、情報共有を難しくさせる要因でしたね。

「介護職をやりたい!」「こんな介護士になりたい!」と熱意のあるスタッフは、積極的に利用者さんの様子を観察したり業務日誌を隅々まで読んでくれますが、

「他に働ける場所がなかった」「介護なら誰でもできると思ったから」のように熱意のないスタッフは、自分から進んで連絡事項を確認しなかったり、伝えてもちゃんと聞いていなかったり……。 

「スタッフ同士で介護方法を統一化すること」、一見すると当たり前のようですが、違う方向を向いているスタッフ同士の意識をひとつにまとめるのは、私にとってはとても大変でしたね。

対策としては、毎日の業務日誌に各スタッフの確認印欄を設けたり、利用者さんの安全に関わる注意事項はスタッフが必ず目にする部分に掲示したり、勤務中にも小まめに声掛けをするなどしてミスがないよう気を付けていました。

3.介護業界はきついが、その分やりがいも多い仕事

ここまでご紹介したように、介護職には介護職ならではの大変さがあります。

しかし、その分やりがいが多いことも事実。介護職のやりがいには、主に以下のようなものがあります。

  • 利用者さんからの笑顔や感謝の言葉をもらえること。
  • 介護を通じて利用者さんが元気になること。
  • 社会の役に立てていると実感できること。

筆者も介護職でたくさんの大変な経験をしましたが、それ以上にたくさんのやりがいを感じました。

ずっと心を閉ざしていた利用者さんへ数カ月間根気強く声掛けを続けて、やっとの笑顔で「いつもありがとうね」と言ってもらった時の嬉しさや、

自分で箸を持てない利用者さんに食事の楽しみを感じてもらうために色々な食器を試しながら、やっと自分の手で食事ができる食器が見つかった時の喜びは介護職を離れた今でもしっかりと記憶に残っています。

確かに介護は体力面でもきつい業界ですが、その分やりがいも多い仕事です。

介護士の実体験から伝える介護職のやりがい!

介護職には、たくさんのやりがいがあります。そんな介護士の「やりがい」を『【この仕事について良かった】介護職のやりがい3つを解説!』で紹介しているのでご参考ください。

4.まとめ

いかがでしたか?今回は、介護職がきついと感じる理由や、先輩介護士の体験談などをご紹介しました。

それでは、今までの内容を振り返ってみましょう。

介護職がきついと感じる理由対応策
人間関係にトラブルがあった仲の良いスタッフや上司に早めに相談する
収入が低い資格取得や役職就任など給料アップを目指す
職場の運営方針に不満があった理念や運営方針と自分の理想が合致している施設を選択する
重労働が多い比較的身体介護が少ないデイサービスで働く
夜勤があるデイサービスや訪問介護など夜勤のない施設で働く
社会的地位が低いと見られやすい資格の取得や社内勉強会への参加などのスキルアップを通して自信を付ける
人手不足人手が足りる施設への転職を考えてみる

このように介護職には大変なことがたくさんありますが、その分やりがいの多い仕事です。

「自分も介護職をやってみたい」「介護業界に飛び込んでみたい!」と思っているあなたなら、きっと素敵な介護士さんになれるはず。

少しでも興味があれば、ぜひチャレンジしてみてくださいね。