【丸わかり】介護職の退職金は貰えるの?体験談付きで徹底解説

介護士,退職金

介護職で働く人やこれから介護職への転職を考えている人にとって、退職金は重要なポイントの1つです。

「長く働けば働くほどたくさんの退職金をもらえる」と期待している人も多いかもしれませんが、実は退職金は必ずもらえるとは限りません。退職金を期待して長年勤めていても、1円も支払われない可能性もあるのです。

そこで今回は介護職の退職金について分かりやすく解説します。元介護士さんの実体験もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

1.介護職の退職金の有無は法人によって違う

そもそも退職金とは「賃金」ではないため、法的に保障されたお金ではありません。退職金をもらえるかどうかは、勤務先の施設により異なります。

つまり、勤続年数が長くても退職金をもらえないケースもあるのです。

したがって、もしあなたが介護職に転職を考えている場合は、事前に転職先の退職金の有無を確認する必要があります。

退職金がある場合は、施設により計算方法が異なるため、正確な金額を知るためには各施設への確認が必要です。

ここでは、下記の施設形態別に一般的な退職金の算出方法をご紹介します。

  • 民間経営
  • 社会福祉施設
  • 社会福祉法人

あなたが勤めている施設の法人形態にあてはまる項目から確認してみてくださいね。それでは1つずつ順に見ていきましょう。

1-1.民間経営の場合

近年は、小売業・製造業・通信業・飲食業などさまざまな民間企業が福祉事業に参入しているケースも珍しくありません。

民間経営で介護施設を運営している場合は、その施設の運営元の会社によって、退職金は異なります。

例えば、介護施設を運営している民間企業には次のような企業があります。

転職前であれば、人材紹介会社のキャリアアドバイザーや施設の面接官に確認することが大切です。

今介護職として働いているのであれば、施設長や事務職員に退職金の有無や金額の規定を聞くとよいでしょう。

1-2.社会福祉施設の場合

特別養護老人ホームや老人福祉施設をはじめとする社会福祉施設の場合は、以下の独立行政福祉医療機構のサイトで退職金のシミュレーションができます。

独立行政福祉医療機構とは、社会福祉施設や医療施設への貸付・施設経営のサポートなどを行っている機関です。

公式サイトでは、次の4つの項目を入力するだけで、簡単に退職金の目安金額をシミュレーションすることができます。

入力項目入力方法
就職した年月自分で入力する
退職する年月自分で入力する
退職前6ヶ月間の平均月給選択肢の中から当てはまる金額を選ぶ
退職理由「普通退職」または「業務上死亡・傷病」から選ぶ
※退職金を計算したい場合は「普通退職」を選びましょう

それでは具体的に、次の条件で退職金を実際にシミュレーションしてみます。

入力項目入力内容(※シミュレーション)
就職した年月2005年4月
退職する年月2020年3月
退職前6ヶ月の平均月給250,000円
退職理由普通退職

それぞれの項目を入力すると、退職金は「269万7,000円」と表示されました。

このように誰でも簡単にシミュレーションできるため、目安金額を知りたい人はぜひ試してみてください。

ただし、これらはあくまでもシミュレーションなので、実際の退職金額を保証するものではありません。したがって、正確な金額を知りたい人は各施設の施設長や事務職員に金額をご確認ください。

これから転職をする人は、転職エージェントに登録し、エージェントのスタッフに質問するのがオススメです。

1-3.社会福祉法人の場合

社会福祉法人とは、社会福祉事業を目的として設立された非営利法人を指します。

社会福祉法人の場合、一般的には次のように退職金が計算できます。

退職金=(1ヶ月分の給料)×(勤続年数)×(給付率)

給付率は一般的には

  • 自己都合による退職では58%
  • 会社都合による退職では67%

と言われていますが、施設により異なるため正確な掛け率は各施設に確認することが大切です。

では実際に上記の計算式を使って、次の条件での退職金を計算してみましょう。

項目詳細
①1カ月分の給料200,000円
②勤続年数15年
③給付率58%
退職金(①×②×③)174万円

このように施設形態や労務規則により退職金が大きく異なるため、介護職の退職金を一概に提示することは難しいのが正直なところです。

したがって、自分できちんと退職金の有無や規定を知ることが、重要となります。

既に働いている人は、施設長や事務職員に確認しましょう。これから転職を考えている人は、介護業界に詳しい転職エージェントに登録し、退職金の有無や規定、詳しい金額について確認することをオススメします。

2.【体験談】介護職として働いた私の退職金事情

介護士の口コミ

関西在住・W.Yさん

(31歳)

こちらは筆者である私の体験談となります。

私は過去に正社員として社会福祉法人のデイサービスに4年間勤めた経験があります。

初任給は120,000円程度で退職時には平均140,000円程の月給でしたが、退職金は20,000円程度でした。

私の勤め先では、勤続年数が3年以上で退職金が支払われるという規定があったので、私も受け取ることができました。

退職金としてはとても少ないですよね。

ただ、周囲には勤続年数が5年以上でないと退職金が支払われない施設もあったため、もしも他の施設に勤めていれば20,000円さえも受け取ることができなかったかもしれません。

匿名の口コミ

関西在住・O.Mさん

(42歳)

現在は介護職から離れていますが、転職前には特養やデイサービス、高齢者向け住宅などさまざまな介護サービスを提供する大手の介護施設(社会福祉施設)にて8年間勤務しました。

当時は20~30代でしたが、月収は約180,000円と同世代の平均給料に比べると低かったことを覚えています。

介護業界はもともと給料も低いため退職金も期待はしていませんでしたが、私の場合は確か30万円程度でしたね。

退職金が出ない施設もあるので、こうして退職金をもらえただけでも有難く思っています。

3.退職金を基準に転職先を考えるのも大切

転職を考える際には、給料や雇用形態、施設形態、福利厚生などを重視する人が多いのではないでしょうか。

しかし、もし正社員として長く働くことを決めている場合は、退職金についても忘れず確認しておくようにしましょう。

勤める施設の労務規定によっては、退職金を受け取ることができるケースもあるため、転職時には退職金の有無や金額を基準に考えることも大切だからです。

お金に関することは質問しづらいと感じるかもしれませんが、そのような時こそ転職エージェントの出番。

転職エージェントでは、転職のプロがあなたに代わって気になる施設に退職金の有無や規定を確認してくれます。

「働く前から退職金の質問するなんて」と不安になるかもしれませんが、初めにきちんと確認しておかなかったことで、次のように後悔する介護士もいます。

例:退職金を確認せず公開したA子さん

退職金を気にせずに、施設の外観や給料を気に入ってA施設に10年勤め、退職金を20万円ほど受け取ったA子さん。

しかし、同じ期間でB施設に勤めた介護士仲間の友人は、退職金として50万円も受け取っていた。

「仕事内容も勤続年数もほとんど同じなのに、退職金にこんなに差があるなんて!」と、A子さんは退職金という視点から施設選びをしなかったことに後悔しました。

この他にも、事前に退職金を確認しなかったことで

  • 「退職金をもらえると思っていたのに、規定がなくてもらえなかった!」
  • 「10年勤めたのだからもっともらえると思っていたのに、こんなに少ないなんて!」

と退職時に後悔すること可能性があります。

後悔しないためにも、『退職金があるかどうか』や『金額の規定』についてしっかりと転職エージェントを通して確認しておきましょう。

4.まとめ

いかがでしたか?今回は、介護職の退職金についてご紹介しました。

退職金は各施設の運営元の法人形態よって退職金の有無や金額の計算方法は異なります。

そのため、各自できちんと自分の勤めている法人の、労務規定を確認する必要があります。

また退職金がある場合でも、介護職の退職金は次のように施設形態により異なります。

施設形態ポイントまとめ
民間経営施設により異なるため、施設長や事務職員や転職エージェントに確認
社会福祉施設施設により異なるが、独立行政福祉医療機構の公式サイトにて退職金のシミュレーションが可能
社会福祉法人施設により異なるが、一般的には「1カ月分の給料×勤続年数×給付率(一般的には自己都合による退職が58%、会社都合による退職が67%)」で計算

勤務先の労務規定に退職金の支払いが定められていなければ、どんなに長年勤めていても退職金を受け取ることはできません。

したがって、今回ご紹介した内容を参考にしながら、既に働いている人もこれから介護職へ転職する人も、きちんと退職金の有無や規定について上司や転職エージェントに確認してみてください。


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