40代からでも介護職に転職できるのかな?
あなたは今こんなことを考えてはいませんか?
結論からいうと、40代からでも介護職に転職することは可能です。なぜなら介護業界は深刻な人手不足で、猫の手でさえも借りたい業界だからです。
ただ、40代から転職となるとやはりどうか不安になりますよね。
そこでこの記事では、40代で介護業界への転職を考えている方向けに、40代から介護職に転職する4つのメリット・デメリットを解説しました。自分は介護職に転職するべきなのか、メリット・デメリットを見ながら考えてみてください。
そして最後には、40代から介護職を転職する際の注意点を3個解説しました。この注意点さえ抑えていれば、後悔なく転職することができます。
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40代未経験からでも介護職に転職することはできる
結論からいうと、40代・未経験からでも介護職に転職することができます。
なぜなら今の介護業界は、介護サービスの需要に対して圧倒的に人手不足だからです。
厚生労働省が調査した”第7期介護保険事業計画に基づく介護人材の必要性”によると、2025年には、必要な介護職員の数に対して、供給できる見通しの介護職員の数が圧倒的に不足し、需給ギャップは34万人になると言われています。
介護職員の不足を解消できる見通しが立っておらず、人材確保は事業所にとっても大きな課題になっています。特に都心部での介護職の人手不足は、深刻さを増しています。
介護職全体での有効求人倍率は”3.80倍”です。つまり介護職を希望している1人の求職者に対して、3.8件の求人があることになります。全産業の有効求人倍率が”1.6倍”なので、介護業界は圧倒的な売り手市場だとわかります。
40代未経験から介護職に転職をするメリット・デメリット
介護職への転職は、40代からでも決して遅くはありません。ただ40代から介護職として働くことには、メリットとデメリットがあります。
メリット
40代からでもキャリアアップを図ることができる
介護業界では経験を積んで資格を取得することで、キャリアアップできます。
スタートが40代からでも遅くはありません。実際に勤続年数を重ねることで、給与も上がっていきます。
勤続年数 | 平均給与額(ひと月あたり) |
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1年 | 270,740円 |
2年 | 278,550円 |
3年 | 282,700円 |
4年 | 284,300円 |
5年 | 295,450円 |
10年以上 | 334,140円 |
※平均給与額は、基本給(月額)+手当+一時金(4~9月支給額の1/6)
厚生労働省による介護従事者処遇状況調査によると、勤続年数1年の平均給与額が”270,740円”に対し、勤続年数10年以上の場合は”334,140円”と、”63,400円”も上昇しています。
このように介護業界は、未経験からでも経験を積むことでキャリアアップできる業界です。また実務経験を積むことで、他業界より比較的資格を取得しやすいのも介護業界の特徴です。
資格を取得することで、資格手当が給与に上乗せされ、さらにケアマネジャー(介護支援専門員)や事業所の管理者になるなど、業界内でのステップアップが可能になります。
例えば介護実務の国家資格である介護福祉士を取得すれば、多くの職場で基本給に加えて資格手当を上乗せされます。介護実務のスペシャリストとして施設のリーダーや事業所の管理職としての役割を担うこともあります。
またケアマネジャーの資格を取得すれば、現場での介護から、相談業務にキャリアアップすることもできます。その結果、資格手当も大幅に増え、事業所の管理運営や独立開業などキャリアの幅も大きく広がります。
保有資格 | 平均賃金(円/月) |
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無資格 | 191,042円 |
介護福祉士 | 229,608円 |
ケアマネジャー | 263,044円 |
※労働者所定内賃金(月給の者)
介護労働安定センターの介護労働実態調査の結果によると、この表のように保有資格ごとに給与に差があり、無資格と介護福祉士の平均給与差は”38,566円”、無資格とケアマネジャーでは”72,002円”にまで広がっています。これば上位資格を取得することで、資格手当が上乗せされることが要因です。
このように介護業界は、未経験からでも経験を重ねて資格を取得することで、キャリアアップができる業界です。
親の介護経験が活かせる
40代となると、自分自身の両親も高齢になり、介護が必要になる場合もあります。親の介護をしている方は、その介護の経験を活かすことができます。
未経験だと排泄の処理など心理的に抵抗を感じてしまう介護も、家族の介護で慣れていれば、比較的スムーズに対応することができます。
認知症の親の介護経験があれば、認知症の利用者に対する声のかけ方などの配慮も自然と身についていることが多いです。
このように親の介護経験を仕事に生かせるのは大きなメリットです。
周りに同世代が多い
40代からの転職では、周囲に同世代が多いのも大きなメリットです。
介護労働安定センターが行った介護労働実態調査の結果によると、介護労働者の年齢割合は、40歳以上45歳未満が12.8%、45歳以上50歳未満が12.3%となっています。つまり全体の1/4以上が40代です。
周囲の職員と年齢が近いことで職場にも溶け込みやすく、気軽に話し合えるでしょう。介護の仕事はチームで遂行するので、人間関係の良い職場は離職率が下がり、ケアの質も向上するなど、好循環が生まれます。
将来が明るい業界
高齢化により介護が必要な高齢者が急速に増え、介護サービスの需要もまだまだ伸びています。
厚生労働省の将来予測によると、最も高齢者人口が多くなるのは2042年。65歳以上の高齢者は3,878万人になるとされ、今後も介護サービスに対する需要は増え続けます。サービスを提供する介護職員の供給が需要に追いついていないため、多くの人材が必要とされています。
景気の動向に左右されないのも介護業界の特色です。介護を必要な高齢者は今後も増え、サービス需要も拡大するため、失業のリスクが少ないのです。高齢化が進む日本では、高齢者を支える介護職の将来は明るいと言えるでしょう。
デメリット
体力的にきつい

介護の仕事のデメリットは、介護が体力を必要とする仕事である点です。サービスの種別や職場の違いなどもありますが、介護職は肉体労働が多い仕事です。
利用者をベッドから車いすに移動する移乗の介助では、利用者の体重を身体で支えながら安全に移動させます。これは負担が大きい作業です。
ベッド上のオムツ交換では、前かがみの姿勢になり腰に負担がかかります。施設では多数の利用者を介助するため、介護職は常に移動します。
40代になると体力も下り坂に入り、体に無理がきかないことや、体力の回復も遅くなるなどの影響が出始めることも多いでしょう。
身体にかかる負荷を軽減しながら技術を身に着けることや、日頃から体をケアする習慣を持つことも、長く仕事を続けるためには必要です。
就職先の施設を選ぶ基準として、”体の負担が少ない”ことを判断材料に入れることも大切です。
体力に不安がある人は、有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅・認知症グループホーム・デイサービスなどの施設形態の方が、身体介護の比率が少なくなるため、就職先の選択肢に入れておくといいでしょう。
年下が上司になることもある
自分よりも年下の職員が上司になることもあります。 介護の技術や利用者への対応などの指導を受け、心理的に傷つく可能性もあります。
ただ介護職の能力は経験と学習で身につくので、恥じる必要はありません。”相手の方が若いから”という変なプライドを持つことなく、介護の仕事では知識や経験も豊富な先輩だと理解し、少しでも吸収していく姿勢を持つことが重要です。
コミュニケーションが苦手な人は、やりにくさを感じることも
介護職に転職すると、コミュニケーションが苦手な方には、やりにくさを感じることもあるかもしれません。
介護の仕事では、高いコミュニケーション能力が求められます。利用者に対してのコミュニケーションも重要ですが、上司や同僚とのコミュニケーションも重要です。”なぜこのケアを行うのか”、それを伝える能力も必要とされるからです。
自分の意見を伝える力も必要ですし、チームメンバーの意見を受け止める力も必要になります。これができないと孤立しやすくなり、仕事に影響が出る可能性があります。
自分の思いを言葉にして伝えることが苦手な方もいると思いますが、チームケアには対話が重要です。意識して積極的にコミュニケーションを取っていきましょう。
給料が大幅に上がりにくい
介護職は、大幅に給料が上がりにくい業界です。
そもそも介護保険のサービス事業所には、国が単価設定した介護報酬が支払われます。この単価も定期的に見直しがされ、報酬単価が引き下げられることもあります。その結果、事業所が利益を上げにくい構造になっています。
施設や事業所はこの介護報酬から給与を支払っているため、大幅な昇給の期待が薄いです。全国の常勤介護職員の平均給与は、手当・一時金等込みで”300,970円”(調査した現在)ですが、無資格の場合は”261,600円”と少ない給与からスタートすることになります。
勤続年数に応じてある程度昇給はありますが、より給与を上げていくには、基本給以外に”手当”を増やしていくことが必要です。実務経験を積みながら資格を取得してキャリアアップし、資格手当や役職手当などで給与を上げる必要があります。
40代未経験から転職する際に気をつけたい3つの注意点
- 学歴・職歴・年齢に意味がないことを理解する
- 自分に向いているのはどんなサービスかを考える
- 転職のプロから情報収集をする
学歴・職歴・年齢に意味がないことを理解する
40代になるまで、社会人として今まで築き上げてきた社会的な地位や自信などもあると思います。ただし介護の分野では、これまでの価値観が通用しません。
社会的評価と介護の現場での評価は異なります。学歴・職歴等によるプライドが、時として邪魔になることもあります。
介護職に転職した時には、新たなスタートライン・新たな価値観の下で、1からキャリアを築き始めることを意識し、それをやり遂げる勇気を持つことが必要です。
先輩スタッフの技術を少しでも吸収し、自分のものにしていくには、謙虚な気持ちと貪欲な学習意欲が必要です。それを邪魔するプライドや価値観は、自ら排除していくことが介護業界で成功するための近道です。
自分に向いているのはどんなサービスかを考える
介護業界と一言で言っても様々なサービスがあります。
大きく分ければ、施設サービスか在宅サービスです。しかし在宅サービスにも訪問介護に代表される訪問系サービスと、デイサービスなどの通所系サービスに分かれます。またサービス対象者も、高齢者・障害者に分かれます。
就職するのにあたり、自分に合っているのはどんなサービス種別かを考えることが重要です。
常に同僚など仲間と一緒に働くのが好きな方は、特別養護老人ホーム・介護付き有料老人ホーム・デイサービスなどの施設が向いているでしょう。
自分のペースで働くのが好きな方は、どちらかといえば訪問介護などのサービスが向いています。
また運転が得意な方は、訪問入浴の運転手・介護タクシーの運転手・福祉用具レンタル事業者なども向いているかもしれません。
まずは自分が今持っている能力を見つめ直し、それを介護の分野でどう生かしていけるかを考えることをお勧めします。
転職のプロから情報収集する

介護の仕事には就職の選択肢も大きく広がっています。ただ、どこに就職するかによって、その後のキャリアプランは大きく異なってきます。
転職先を探す際には情報収集が何よりも重要です。情報収集をする際に上手に使うべきなのが介護系の人材紹介会社です。
介護系の人材紹介会社に登録すると、求人募集している施設や事業所の情報も入ってきますし、同条件での給与比較などもしやすくなります。
- 自宅に近いから
- 名前を聞いたことがある施設だから
など単純な理由だけで転職してしまった方が、実際に働いてみると
- 人間関係が悪い施設だった
- 離職率が高く、常に人手不足の施設だった
- 説明された待遇と全く異なっていた
など、転職後に後悔するケースも少なくありません。プロの目で見た情報を、転職先選びの参考しましょう。
また求人サイトは情報量も豊富で、業界研究にも最適なので、積極的に活用することをお勧めします。
同じサービスを提供している事業所でも、算定している介護報酬上の加算などにより、給与・手当・賞与の額も大きく異なることに注意しましょう。
まとめ
まとめると、40代・未経験でも十分介護業界に転職できます。
次の介護職に転職するメリット・デメリットに注意しましょう。
40代未経験から転職する際には、次の3つの注意点があります。
- 学歴・職歴・年齢に意味がないことを理解する
- 自分に向いているのはどんなサービスかを考える
- 転職のプロから情報収集をする
今回紹介した内容をもとに、介護職への転職を検討していただければと思います。