派遣介護士の年収は288万円|少しでも稼ぐための5つのポイント

派遣介護士,給料
  • 「介護の仕事って給料安いって言われるけど、派遣だとどうなの?」
  • 「直接求人に応募して雇用してもらった方がいいのでは?」

など、派遣介護士として働くよりは直接雇用で経験を積んだ方がいいのではと考えている方も多いのではないでしょうか。

実は派遣介護士の時給はパートや契約社員などの、非正規雇用者と比べても高く、正社員の平均値と比べても遜色のない年収になっているのです。

さらに言えば、いざとなったら自身のキャリアを傷つけることなく就業先を変えることもできるため、初めて介護の仕事に就こうと考えている方にとっても非常に有利な働き方なのです。

そこで今回は、派遣介護士としての年収を丸裸にしていきます。

派遣介護士の年収、正社員やパートと給料の違い、さらには派遣介護士として年収を上げる為のポイントまで解説をしました。

この記事は、現役介護支援専門員で現場の介護経験も豊富な私が、少しでも介護職の裾野が広がり、介護職に興味を持ってくれる仲間が増えれば・・・との思いで派遣介護士の年収に関して作成しました。

ぜひご一読ください。

1.派遣介護士の平均年収は288万円

毎年厚生労働省が発表している「平成30年度 介護労働実態調査」によると、派遣介護士が含まれる「時間給の者」の介護職員の平均時給は985円です。

派遣介護士の平均年収についての公的データはないので、この時給を元に、平均年収を算出しました。

「平成30年度 介護労働実態調査」の資料である「介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書」によると、派遣介護士が属する非正規の介護職員の一週間の労働時間の平均は29.3時間です。

1年間は53週ありますので、

1,500×29.3×53=2,329,350(円)

となります。

以下の表は職種別の月給&日給&時給となります。

職種月給日給時給
介護職員214,721円9,031円985円
看護職員276,272円11,707円1,511円
生活相談員246,996円9,070円1,042円
介護支援専門員258,444円9,566円1,226円

平成28年の平均は945円、平成29年度は956円となっていましたので、毎年少しずつ給与は上がっていると言えます。

これは処遇改善加算等によって介護職員の待遇改善が徐々に進んできた結果であり、さらに平成31年度は特定処遇改善加算の算定も始まりましたので、今後ますます待遇の向上が期待できます。

2.正社員、パートと派遣の年収の違いを比較

派遣介護士の時給は直接雇用の時給制介護士と比べて高めであることが分かりました。

それでは賞与も期待される正社員や、パート職員と比較した年収の違いはどうでしょうか。

この章では、正社員と派遣介護士、そしてパート介護士の年収の違いを比較しました。

雇用形態月給(賞与込)年収(月給×12)
派遣介護士2,329,350円
パート職員105,030円1,260,360円
正社員300,970円3,611,640円

平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果より一部抜粋

なお、派遣介護士については同条件での公的資料がないため、上記の金額を再掲しています。

パート職員<派遣介護士<正社員

となりましたね。

月給でみると派遣介護士は正社員よりも給料が多いです。しかし、年収で見ると、正社員は賞与の支給を受けることができるため、正社員よりも派遣介護士の方が、年収が少ないという結果でした。

確かに求人票において、パッと目が行く時給も大切ですが、やはり総合的に見た年収ではボーナスも貰えて福利厚生を手厚く受けることが出来る正社員のほうが年収が高いことが分かります。

派遣介護士は即戦力として期待される雇用形態であるため、好印象である時給を前面に出して求人を出しています。

私が所属している会社で働いている派遣介護員さんは、「毎月20万円くらいもらえているけど年収じゃ負ける。退職金もないし…。」と将来についての不安感を話してくれました。

やはり、派遣介護士はスタート地点としては有利と言えますが、最終的には正社員を目指した方が生涯年収は高くなるでしょう。

3.少しでも年収を上げる為の5つのポイント

  1. 時給が高い派遣会社を探すこと
  2. 資格を取得すること
  3. 夜勤をして夜勤手当を得ること
  4. 正社員を目指す
  5. 実績を元に時給アップ交渉をすること

せっかく働くのであれば、少しでも評価されたい、高い給料を貰いたいと考えるのは当然のこと。待遇改善が進んできたとはいえ、まだまだこの業界が低賃金であるというイメージは払拭されていません。

派遣介護士として少しでも年収をあげるための5つのポイントをここでは解説をしていきます。

3-1.時給が高い派遣元を選ぶ

派遣介護士の時給のところでも触れましたが、実は派遣元によって設定している時給に大きな差があります。

通常のパート職員や正社員はそれぞれの施設が運営する法人から直接雇用されますが、派遣介護士の場合は派遣会社に雇用されます。

だからこそ、少しでも高い時給を設定している派遣会社を選ぶことが重要になります。

基本的には地域相場に応じた設定になっていますが、派遣会社としてもより優秀な人材を確保するため、競合他社より1円でも高く提示しようと考えている会社もあります。

ハローワークだけでなく、民間の求人情報誌や介護系専門の派遣業者に問い合わせてみることにより、より高い時給の会社を見つけることができるでしょう。

試しに、仙台市における派遣介護士の時給について、各転職サイトで比較してみました。

転職サイト時給(最小値)時給(最大値)
きらケア介護派遣1,000円1,300円
かいご畑800円950円
MC介護のお仕事1,000円1,400円
スタッフサービス・メディカル1,000円1,400円
ナイス介護1,000円1,250円

このように、あくまで一例ではありますが、同一地域・同一業務であっても派遣会社によっては待遇が違うことがあるのです。

そのため、求人票を見ることと、気になった会社には直接問い合わせをしてみることをお勧めします。

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を元に『介護の派遣会社9社徹底比較!2020年版おすすめランキング』を作成したのでご参考ください。

3-2.資格を取ろう

時給が高ければ当然入社するための競争率も上がります。

介護の仕事は無資格でも始められるものが多いですが、やはり資格があることは大きな強みとなります。

介護福祉士を基準としてそれに準ずる資格があれば時給アップも期待できます。

あくまで参考値ですが、厚生労働省は同じ常勤職員でも介護福祉士の者と無資格の者では月給で52,320円の差が出るとの調査結果を公表しています。

平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要、より抜粋

保有資格平成30年9月の月給
資格なし261,600円
初任者研修285,610円
実務者研修288,060円
介護福祉士313,920円

これは月給の常勤者に限らず、時給制である派遣介護士でも同じ傾向があると言えます。介護資格を取得するには費用や時間がかかります。

しかし介護の現場では介護福祉士の割合が一定以上配置されていると算定できる加算もあり、

より上級の資格を持つ職員を多数配置することが事業所全体の評価(介護報酬を多く支給できる)にも繋がるため、介護福祉士の資格を持っているとかなり重宝されます。

介護福祉士を取得するためには、実務者研修修了+3年以上の現場経験を経たのちに国家試験に合格する必要があります。

介護福祉士を取得した後は更に上級の資格であり昇給が期待できる介護支援専門員を目指すことが出来るようにもなります。

まずは介護福祉士の取得を目指すのが良いでしょう。

3-3.夜勤をしよう

入所系の施設であれば、当然夜勤があります。確かに夜勤はきつい仕事で誰もがやりたがるシフトではありませんが、実は大きなメリットがあります。

日勤帯に比べて夜勤は時給が上がり、夜勤手当が付いたりする点です。(実はそれまで介護職員として夜勤をしていた時の方が実は給料が多かったくらいです。)

仙台市での派遣介護士の給料形態で例示すると、日勤帯は1,000円の時給が、夜勤帯の勤務になると割増し料金として1,200円になる会社がありました。

夜勤をするだけで、時給が200円もアップしています。

仮にあなたがこの会社に所属し、1日8時間・月160時間の勤務で日勤帯のみだったとすると、

1,000円×160時間=160,000円

です。

それに対し、同じ月160時間の勤務でもそのうち月4回が夜勤だったとすると、

(1,200円×8時間×4回)+(1,000×8時間×16回)=166,400円

となります。

これが1年間なら年収で76,800円上がることになりますので、かなり大きいですね。

なかには夜勤専門の職員を募集している所もあり、私が働いている会社ではその大半が女性でした。

ダブルワークとして行っている方もいて、日中に自由に自分の時間として行動でき、給料も高いから辞められないと話していました。

3-4.正社員を目指そう

より年収を高めたいと考えているのであれば、正社員雇用を目指すこともおすすめです。

正社員になれば給料も安定し、賞与を受けることが出来るようになるので年収面で非常に有利になります。

また、退職金が設定されている会社も多いため、退職後の見通しも立てやすくなります。

一般的に派遣社員は、人員不足やピンチヒッターとして即戦力になることを期待されています。

しかし、一時的な人材不足が解消されるとそれ以降契約を解除されることがあるというデメリットがあります。

施設側からの評価が低ければ、派遣期間を更新してもらえない心配もあります。

それに対し、正社員は定年までしっかり働くことができ、給料も月給制のため安定しているという点が最大のメリットです。

実は、派遣先の会社は派遣社員のことを評価すると直接雇用を打診してくることも少なくありません。

先方としてもすでに能力や人柄について把握した状態で声をかけてきますので、要件を満たしていればすぐに正社員として採用してくれる場合が多いのです。

私の会社にも、派遣介護士として就業した女性職員がいますが、会社に認められて正社員となり、現在では主任として介護現場の中心で活躍しています。

子宝にも恵まれ、家計を管理した結果、家まで建てたというから驚きです。

このように、正社員として採用されることによって、年収のアップや給与以外の面での待遇改善、安定的な雇用が期待できるのです。

3-5.時給アップの交渉をしよう

資格を取得したり経験を積んでいくことによって派遣先での評価が高まれば、時給アップの期待が高まります。それらを材料に派遣会社に昇給の交渉をすることもできるようになります。

タイミングとしては、

  • 資格を取得したとき
  • 他の派遣会社から今より高い時給を提案されたとき
  • 更新の可否を確認されたとき

これらがよい機会となります。

優秀な人材であれば、どこの会社でも失いたくないと考えるのは当然。よい人材を派遣してもらえれば派遣会社としての信頼性にも繋がるからです。

あなたを手放したくないと考えれば、意外と素直に時給アップに応じてくれる可能性も高いでしょう。

具体的には、

  • 同業他社の時給との比較をし、現実的な範囲で希望額を提示してみる
  • 派遣先での実績や成果を伝える
  • 派遣先の直接雇用者の時給や給与表等を引き合いに出す
  • 直接雇用を打診されている場合は、それを引き合いに出す

このような方法が考えられます。

4.まとめ

派遣介護士の平均年収は、288万円程です。

但し、条件によっては更に高額時給も期待でき、直接雇用のパート職員よりは高い給料を得ることができます。

賞与がある正社員よりは多少劣る場合もありますが、好条件の定時を受けることができれば勝るとも劣らない年収となることが分かりました。

少しでも年収をあげるためには、

これら5つのポイントを意識することが大切です。