今、介護業界の人手不足は深刻な問題になってきています。介護サービスの受給者が増え続けている一方で、介護の仕事に就く人が減少しているのです。
しかし人手不足である現状は決してマイナスなことだけではありません。別の視点で考えると、介護業界は成長産業であり将来性が高い職業だと言えます。
そんな中、ライフスタイルを重視して自由に就業するために『派遣介護職員』という働き方を選択する人が増えています。
『介護』という多種多様なサービスがある現場だからこそ『派遣』で働くことにメリットがあるのです。
そこで今回は派遣介護職員として働くことのメリット・デメリットから注意点まで紹介します。今は『あえて派遣を選ぶ時代』です。ぜひ自分に合った働き方を選択してください。
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1.派遣介護職員のデメリット
派遣で働くメリットは多いですが、デメリットがないわけではありません。メリット・デメリットを比較して、自分の性格や生活スタイルに合った働き方を選ぶことが大切です。
ここからは派遣介護職員のデメリットを紹介します。
1-1.ボーナス・退職金が出ない
時給が高い派遣介護職員ですが、ボーナス・退職金はありません。
そのため月給は派遣の方が高いですが、年収は正社員の方が高くなることが多いです。
平均的な派遣介護職員の時給は1番高い東京で1,450円程となります。例えば8時間労働した場合、1日11,600円なので月給に換算すると約232,000円になります。
ボーナスは無いので年収に換算すると約2,784,000円という計算になります。ただし夏季休暇や年末休暇があると、約2,784,000円より低くなることもあるでしょう。
一方の正社員は平均月収が220,000円で、ボーナスが2か月分支給されるとすると年収は3,080,000円となります。
年収を比較すると平均でも約300,000円ほどの差があるのです。
さらに正社員の場合は、休日日数に関係なく給与が支払われるので安定性もあります。
毎月の給与を維持しながら、自由に働きたい場合は派遣として働くことをオススメします。しかし安定した年収や退職金まで希望する場合は、正社員として働くことをオススメします。
1-2.契約が切れてしまうこともある
派遣として働く場合は契約期間が決まっており、どんなに良い施設であっても契約満了となれば働くことはできません。
また契約期間内であっても、施設の経営が悪化すれば派遣を切られてしまうこともあるのです。
施設側は人材不足を解消するために、派遣社員を高時給で雇っています。経営が悪化したとき、派遣にかかる人件費は負担となるので最初に人員を削減される対象となってしまうのです。
「まだ契約が残り数ヶ月ある」と安心していると、突然打ち切りになるケースもあります。
成長企業である介護業界ですが、必ずしも業績が右肩上がりであるとは限りません。そうなれば施設から派遣会社に連絡をして「来週から派遣不要」の通達がきてしまうこともあるのです。
もちろん派遣が切られた場合、派遣会社が別の就業先を紹介してくれます。しかし仕事のブランク期間ができてしまうこともあるので、その間は給与が発生しません。
派遣で働くことは長期の安定は見込めないということです。決して多くあることではありませんが、『契約が切れてしまう可能性』も頭に入れておくと良いでしょう。
1-3.『派遣』として区別されることもある
今でこそ『派遣』という働き方が浸透してきていますが、地域や年齢によっては派遣という働き方に馴染みのない人もいます。
そのため『派遣』というだけで、『外部から来た人』だと区別されることもあります。
『派遣』だと区別されてしまった…
- 責任ある仕事を任されない
- 『派遣さん』と呼ばれる
- イベントに呼んでもらえない
- 人間関係の構築が難しい
派遣で働く人の中には、このようなアウェー感に悩む人もいます。
割り切って働ける人は良いですが、疎外感や孤独を感じてしまう人は、派遣は不向きだといえるでしょう。
1-4.派遣会社によって働き方が大きく異なる
派遣介護職員として働くためには、まず派遣会社に登録する必要があります。
登録先の介護専門の派遣会社はいくつかあり、派遣会社によって働き方も異なります。
例えば派遣会社が派遣できる介護施設の数が異なるため、紹介できる案件数も変わります。
また福利厚生についても各種社会保険を完備している派遣会社もあれば、福利厚生がない派遣会社もあるでしょう。
自分に合わない派遣会社に登録してしまうと、紹介される仕事がすべて苦痛に感じます。その結果、希望していた仕事に就けず『派遣』を選択したことに後悔してしまうこともあるでしょう。
また福利厚生がしっかりしていないと、派遣という立場が守られることもありません。その結果『派遣』のデメリットばかりを感じ、派遣のメリットを感じられるない可能性もあります。
派遣会社によって当たり外れがあるので事前に調べておく必要があります。同じ案件でも派遣会社によって働き方が変わってくるのです。
介護派遣職員と正社員のメリット・デメリット比較
介護派遣職員 | 正社員 | |
---|---|---|
メリット |
|
|
デメリット |
|
|
ここまでご紹介した内容を簡単にまとめましょう。
金銭面では派遣の方が時給や月給は高くなりますが、年収は正社員より低くなります。
すなわち短期間にがっつり稼ぎたい場合は派遣が適していますが、安定した年収を確保したいのであれば正社員が適しているでしょう。
また多様な仕事内容・経験を積めることが派遣の魅力です。
ただ責任ある仕事や深い業務までしたい場合は、派遣では行うことができません。よって介護職として利用者との関係もしっかり長期的に築いていきたい場合は、正社員などの直接雇用の方が適しています。
人間関係に関しては、派遣の場合は「長期的な関係にならない」と割り切って働ける点がメリットです。
ただし派遣先が変わるたびに人間関係を構築する必要があるので、慣れるまでは毎回大変かもしれません。
こんなにあるの?!派遣介護士として働く10のメリットを大公開!
マイナスなイメージが多い「派遣派遣介護士」ですが、実は働きやすい・しっかりと稼げる・初心者でも契約できるなどのメリットもたくさんあります。
詳しくは『こんなにあるの?!派遣介護士として働く10のメリットを大公開!』で解説しているため合わせてご覧ください。
2.派遣として働くことの4つの注意点
メリット・デメリットを踏まえた上で、派遣介護職員として働く際の注意点をまとめておきます。
派遣で働くことを考えている人は、下記の点に注意しましょう。
2-1.派遣会社選びは慎重におこなう
介護専門の派遣会社はいくつかありますが『どこに登録しても同じ』というわけではありません。紹介できる派遣先の数や福利厚生は、派遣会社によって異なります。
そこで最初に派遣会社をリサーチして、いくつか登録しておくと良いでしょう。
派遣会社選びのポイント1【福利厚生】
派遣で働く場合、派遣会社の福利厚生を受けることになります。会社によっては社会保険や研修制度などに違いがあるので、最初に確認しておきましょう。
大手の派遣会社であれば、福利厚生で様々な施設の利用が割引になることもあります。お得に楽しく安心して働ける派遣会社を選びましょう。
「派遣介護士でも福利厚生はあるの?」
介護の派遣社員にも福利厚生は存在します。派遣介護士が受けられる福利厚生について『派遣介護士でも福利厚生は利用できる!主な福利厚生7種類を紹介』で網羅的に解説したので合わせてご覧ください。
派遣会社選びのポイント2【実績数・案件数】
派遣会社を選ぶとき、実績数や案件数も大事なポイントです。
実績数を提示している会社は少ないですが、大手の会社であればそれだけ実績も多いと言えるでしょう。
実績が多い会社は、それだけ派遣元となる介護施設と良好な関係を築いています。その分働くときに交渉がしやすくなるのです。
実績が多い会社は、それだけ紹介できる仕事の案件も多いです。案件数が多いほど、希望条件とマッチングする確率も高くなるでしょう。
派遣会社選びのポイント3【介護専門の派遣会社】
派遣会社は日本に数万社とありますが、その中でも介護専門の派遣会社を選びましょう。
派遣はオフィスワーク・製造業・サービス業・医療などと幅広い職種で行っています。それぞれに特化した派遣会社も増えているので、介護専門を探してみてください。
介護専門の派遣会社は介護の知識を熟知し理解を深めています。現場で働くことの大変さや就労環境なども理解した上で、仕事選びをしてくれるのです。トラブル時にも具体的な解決策を提示してくれるでしょう。
派遣会社選びのポイント4【希望条件(地域・給与・内容)】
派遣で働くメリットは、希望条件を満たした環境で働けることです。
派遣会社を選ぶときには、自分の希望とする地域・給与・内容の仕事があるかどうか確認してください。
どんなに実績や案件の多い会社であっても、自分の希望条件が満たせなければ意味がありません。
反対に小さな派遣会社でも、ピンポイントで自分の希望条件の仕事があれば選ぶ意味があるのです。
派遣会社選びのポイント5【フォロー体制】
派遣会社に登録すると必ず担当者がつきます。担当者は仕事の紹介から就業した際のフォローまで行ってくれる存在です。
会社の体制や担当者との相性が悪いと登録してもスムーズに仕事に就くことができません。
登録しないとわからないところもありますが、もし担当者と相性が悪いときには派遣会社に相談してみましょう。
改善されないときには、別の派遣会社に登録することをオススメします。
派遣会社が多すぎてどれを選べばいいかわからない…
派遣で働きたいが「派遣会社が多すぎてどれを選べばいいのか分からない…」という方も多いと思います。
そこで数ある派遣会社の中から、「求人数×サポート体制×派遣介護士による派遣会社の口コミ」を基準にし、『介護の派遣会社9社徹底比較!2020年版おすすめランキング』を作成したので合わせてご覧下さい。
2-2.派遣という立場に甘えない
派遣を雇っている介護施設は、少なからず人手が不足している状況です。介護の仕事は派遣であっても責任をもって働かなくてはいけません。
『派遣だから』と甘えていると、介護施設側からクレームがくることもあります。
『派遣』は雇用形態の1つです。立場が低いわけでも高いわけでもありません。介護職員の一員であることに変わりはないので、しっかりと業務を全うするようにしてください。
その結果、継続の依頼や直接雇用の話も出てきます。また評判が良ければ、契約終了後にスムーズに別の施設への就業も決まっていくでしょう。
2-3.ブランク期間を覚悟しておく
派遣介護職員は、安定した収入を見込めるわけではありません。長期休暇があればその分の給与は引かれてしまいます。
また契約が切られたり終了した場合には、ブランク期間ができてしまうこともあるでしょう。
そのため派遣で働くときには、あらかじめブランク期間を想定して余裕をもって働くようにしてください。2週間~4週間ほど給与がなくても生活できるように準備しておくことが大切です。
2-4.担当者との信頼関係を築く
派遣として働く場合、就業の悩みなどを相談するのは派遣会社の担当者です。
実際に働いている介護施設のスタッフとの関係も大事ですが、派遣会社の担当者との信頼関係を築くことが何より重要となります。
何か起きた場合には細かく『報告・連絡・相談』をするようにしましょう。
日々の行動をきちんと積み重ねて担当者との信頼関係を築いておくと、仕事の紹介もスムーズになってより働きやすい環境が整ってくるのです。
3.まとめ
派遣介護職員として働くメリットはとても多いです。
一方で少なからずデメリットも存在します。
派遣としてのメリットを感じた人は、デメリットをカバーしながら注意して働くことが大切です。
派遣会社のデメリットは
派遣社員として働く4つのデメリット
があげられます。
デメリットを解消するための注意点は、
派遣として働くことの4つの注意点
ことです。
これからますます需要が増える介護業界。派遣として働く経験を積むことで、自分に合った働き方を見つけることができるでしょう。
ぜひ派遣という特性を活かして上手に働いてみてくださいね。
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